9月はいよいよ収穫の季節です。
1年を通しての農作業の苦労がりんごの出来に現れるわけですから、喜びとともに緊張感を味わう時期でもあります。

 りんごは品種によって、収穫の時期が異なります。
ゴールド農園で収穫一番乗りとなるのは「つがる」という品種です。

「ふじ」や「ジョナゴールド」と同じく大変人気の高い品種となっています。
例年で言うと、収穫のピークは9月中旬頃になります。

 色付きは、今年も良好です。
それには現在の気候が関係しています。
りんごの赤い色というのは主にアントシアンという物質が作り出します。
この物質は、太陽光の光と気温に敏感です。
特に気温には敏感で、適温は18度から17度以下と言われています。
「りんごの着色には寒さが必要」と言われるのはそのためで、りんごがきれいに赤く色付くには、秋の冷え込みが必要なわけです。
その点、ゴールド農園のある弘前は、秋の冷え込みが早いため、りんごの栽培には最適の場所と考えられています。

 今年の弘前は、雨が多い夏とはなりましたが、なんとか立派なりんごを実らせてくれました。

 ところで、りんごの収穫作業ですが、昔も今も変わらず、りんごの熟れ具合をひとつひとつ見極めながら手でもいでいきます。
その際、もいだりんごは竹製のかごにひとまず集めます。
竹でざっくりとあんだこのかごも昔からずっと使われてきた無くてはならない道具です。
この竹かごに集めたりんごをキズや割れがないかもう一度点検してから20kg入りのケースに入れ替えてから冷蔵庫へと収めます。

 「つがる」の場合、色付きや熟れ具合を見ながら二回に分けて収穫しています。
無数にあるりんごの中からどのりんごが美味しく熟れているか?
これを見極めるのが私たちりんご農家の腕前の見せどころです。
見極めのポイントは、「地色」にあります。
「地色」とはりんごの本来が持っている色のことで、言ってみれば着色する前の色のことです。
この色は普通、緑っぽいのですが、完熟するとほんのりと黄色っぽくなります。
では、りんごのどの部分を見るかですが、りんごの実で着色しない部分はただひとつ、お尻の部分です。
お尻の部分には日光が当たらないために着色しません。
そこで、収穫作業はりんごのお尻にある地色の変化をチェックしながら進めていくことになります。

 りんごの赤に染まる弘前の秋。これから、晩秋・初冬まで収穫の時期が続き、わたしたちりんご農家の毎日は猫の手も刈りたいほどの忙しさが続きます。
でもどれほど忙しくても「収穫」は待ちに待った喜びの瞬間です。

 今、ゴールド農園は明るく華やいだ雰囲気にあふれています。





 






日本一美味しいりんごを作ろう

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